物語

記憶の旅路[1] 一つだけ色が違うカラーボックスが何時もよりやけに癇に触るのは、2時間も帰宅 が遅れている彼女に対する苛立ちからか、もしくはここ数日続いている頭痛が原因か。 テーブルの下の雑誌に埋もれた薬袋を取り出し、酒で錠剤を流し込む。 効き…