hero-Children2010-12-01

何だちみ達は


北京五輪の頃ニュースやTV番組で
『彼らには並ぶという習慣がない』
と非常識であるかのようないいっぷりで、苦笑い交じりに
話すアナウンサーや芸能人を幾度となく観た。
放送を観ると、なるほど押しかけるように我も我もと押し入って
行くのだった。
『日本のように並ぶという習慣がないんですねぇ』
そう怪訝そうにいうアナウンサーの顔を思い出す。
しかしねぇ。日本でもその習慣はなくなってきてるのだよ。
バスに乗る際。
基本的にはバス停に対し一方向に並んでいく。
どの方向かは二番目・三番目に停留所に来た人がどっちの方向から
来るかで決まる。一般的には何故か右方向だ。
それ以降の人は雰囲気を察してその列の最後尾に並んでいく。
これが並ぶって事なんだろうけど、若たちやおばさんはそんなの
関係ないようだ。
若たちの習性として、大体並ばず一番乗りやすい近い位置で
一人佇む。徒党を組んだ女学生は、騒ぎながら近傍に場所を
確保する。
右に列が出来ていて、左から来た人は【人】の字の如く列を
変化させて行く。
おばさんは、ほんのちょっとの顔見知りを見つけ、会話しながら
最前列に紛れ込む。
急いでるふりをして駆け込むように先頭に割り込むおっさんの
演技には涙が出る。
バスターミナルとかで、並ぶラインがしっかり確保されていると
安堵のため息が出たりする。
しかし
奴らは一瞬の隙をつき逆方向から我物顔で乗り込んでくるんだ。
これが日本なのだ。日本人なのだ。
しかし
日本人ならこんな些細な事で愚痴を言ってはいけない
とは云え日本人の性質が僕には良くわからん。